社会福祉法人 きらくえん

兵庫県下の特別養護老人ホーム。多岐にわたる在宅福祉サービスを併設した総合高齢者福祉施設を運営。

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きらくえん4半世紀のあゆみととりくみ、そして全国の福祉職の皆さんへのメッセージ
ノーマライゼーションを基本理念に
---- 組織の価値観の確立
法人の理念は、特養喜楽苑開設の2年前、1981年の国際障害者年をきっかけに、日本でも関係者の間で知られるようになったノーマライゼーションです。ノーマライゼーション理念は、デンマークのニルス・エリック・バンク・ミケルセンが知的障害児の親の会の願いをもとに、世界で始めてデンマークの「1959年法」と言われる法律に謳った理念です。当時のデンマークの知的障害児・者の施設は、大部屋雑居、毎日単調な日課がただ繰り返されるだけといった状況にありました。第2次世界大戦時、デンマークに侵攻したナチに抵抗し、強制収容所の経験があるバンクさんは、戦後のデンマークの施設の状況を見て、「私は戦後再び強制収容所に出会ったのです」と、その非人間的扱いに怒りをもったということです。
福祉は平和でないと築けません。福祉(平和)の対極にあるのは戦争です。私たちの法人は悲惨な第2次世界大戦の教訓から生まれたノーマライゼーションを、「平和を希求する」という意をこめて、また、心身の状況がどんなに重くとも、すべての人が「地域の中で一人の生活者としての暮らしを築く」ことを実現するために、法人理念としたのです。
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理念を具体化する運営方針は「人権を守る」と「民主的運営」
---- 価値観に基づく実践

そして、すでに述べましたように法人初の特養喜楽苑を1983年4月、当時としては大変珍しい街の中、尼崎市長洲西通に開設いたしました。
私は開設と同時に施設長代行・生活指導員として入職しましたが、開設に先立って諸準備も進めていました。その一環として入居希望者の事前面接を行いましたが、社会的入院を余儀なくされていた人たちが半数近くを占めており、多くの病院の老人病棟や認知症病棟を訪れることになりました。ほとんどの人が6床、8床の多床室で過ごしており、中には大部屋に15人ほどを詰め込んでいる病院もありました。全く何もないだだっ広い和室に多くの認知症の人たちを寝起きさせている光景にも出くわしました。いっせいに弄便防止のつなぎ服を着せられ、手や足をベッド柵に縛り付けられている人たちもいました。一様にうつろな暗い目で人間としての尊厳を全くはぎとられた姿であり、この国のありように怒りをもつと同時に人権問題でもあると思いました。

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このような経験をとおして、理念を具体化するための法人の運営方針の第一に、ハード(生活空間・環境)・ソフト(ケア)の両面において入居者の「人権を守る」と定めました。
さらに、自分の人権が守られずして、他人の人権は守れないとの観点から職員の人権を守ることも位置づけました。また、福祉事業は公共的な仕事であることから地域の社会資源として地域に根ざし、地域と共にありたいとの思いが強く、地域に開かれた「民主的運営」を第二の方針といたしました。
施設の運営についても独裁的な運営を廃し、会議が大切にされ、職員の良い意見がどんどん取り上げられる、そのようなやりがいのある職場にしたいとの思いも込めました。
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